[Access中級講座で頂いたご質問]
Accessではデータはテーブルに保存されますが、このテーブルのデータは、クエリやフォームからでも修正することができます。
システム管理者が作成したAccessのシステムを、Accessの操作に慣れていないユーザーに配布する場合には、誤ってクエリからデータが修正されないように、クエリでの編集を禁止したいケースもあります。
この場合は例えばクエリのプロパティを利用する方法があります。
(手順)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1)クエリをデザインビューで開きます。
2)[表示]メニューから[プロパティ]を選択し、プロパティの画面を表示します。
ヒント:プロパティが 「クエリのプロパティ」ではなく「フィールドのプロパティ」になっている場合は、フィールドリストやデザイングリッド以外の部分をクリックすると「クエリのプロパティ」が表示されます。
3)プロパティから「レコードセット」を「スナップショット」に変更します。
ヒント:初期設定ではダイナセットが表示されています。ダイナセットを利用すると、一部の場合を除いてデータの編集が可能ですが、スナップショットはデータの修正ができなくなります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
設定ができたらクエリを実行して結果を確認します。
レコードを追加するための「*」マークの行が表示されず、データの修正もできなくなります。
AccessはExcelに比べて、体系的な習得には手間がかかる一方、
ちょっとしたデータ編集ならば、Excelと似た操作で出来てしまう
手軽さもあります。
そのため「レコードの保存がどのタイミングで確定するか」を調べないままで修正作業を行ってしまうケースも多いようです。
Excelでは、シート内のデータを変更しても、ブック(ファイル)を保存せずに閉じれば、修正内容は破棄されますが、
Accessでは通常、1レコードずつデータが保存されていきますので、ここがExcelとは大きく異なります。
Accessのデータを、操作に慣れない担当者に配布する場合には、その「データが保存されるタイミング」について、説明した上で配布した方が安全なデータの活用が出来ると思います。
2010年06月10日
クエリでの書き込みを禁止するには
posted by Three bit com at 18:00| Access(アクセス)
2010年06月04日
数値を漢字に変換するNUMBERSTRING関数
Excel(エクセル)で、数値を漢字に変換する NUMBERSTRING 関数があります。
これは、数値(NUMBER)を文字列(STRING)=漢字 に変換する
というような意味でしょうか。
余り利用する機会も多くはないように思いましたので、先日の記事の中でごく簡単にご紹介しましたが
「データを縦書きにして漢数字で印刷する場合に活用したい」
というリクエストを頂きましたので、もう少し詳しくご紹介してみます。
NUMBERSTRING関数の書式は以下のようになります。
(構文)
NUMBERSTRING(数値, 表示方法)
(表示方法)
第2引数の「表示方法」は、以下の数値が使えます。
一、十、百・・・の場合は 1
壱、壱拾、壱百・・・の場合は 2
一、一〇、一〇〇・・・の場合は 3
一例をご紹介すると
(例1)
=NUMBERSTRING(100, 1)
数値の100を変換して 百 が返ってきます。
(例2)
=NUMBERSTRING(100, 2)
数値の100を変換して 壱百 が返ってきます。
(例3)
=NUMBERSTRING(100, 3)
数値の100を変換して 一〇〇 が返ってきます。
これもヘルプには見当たらない関数です。
他の人と共同で使うファイルで利用する場合には配慮が必要かと思いますが、便利な関数だと思います。
これは、数値(NUMBER)を文字列(STRING)=漢字 に変換する
というような意味でしょうか。
余り利用する機会も多くはないように思いましたので、先日の記事の中でごく簡単にご紹介しましたが
「データを縦書きにして漢数字で印刷する場合に活用したい」
というリクエストを頂きましたので、もう少し詳しくご紹介してみます。
NUMBERSTRING関数の書式は以下のようになります。
(構文)
NUMBERSTRING(数値, 表示方法)
(表示方法)
第2引数の「表示方法」は、以下の数値が使えます。
一、十、百・・・の場合は 1
壱、壱拾、壱百・・・の場合は 2
一、一〇、一〇〇・・・の場合は 3
一例をご紹介すると
(例1)
=NUMBERSTRING(100, 1)
数値の100を変換して 百 が返ってきます。
(例2)
=NUMBERSTRING(100, 2)
数値の100を変換して 壱百 が返ってきます。
(例3)
=NUMBERSTRING(100, 3)
数値の100を変換して 一〇〇 が返ってきます。
これもヘルプには見当たらない関数です。
他の人と共同で使うファイルで利用する場合には配慮が必要かと思いますが、便利な関数だと思います。
posted by Three bit com at 10:00| Excel(エクセル)
2010年05月25日
DATEDIF関数
Excelには、経過年数や月数などを求める DATEDIF という関数があります。
これはヘルプに出てこない関数で、マイクロソフトのサポート外の関数という位置づけだと困りますので、普段、セミナーではあまりご紹介していないのですが、先日のセミナーでご質問を頂きましたので、簡単にご紹介したいと思います。
この関数はもともとLotus1-2-3という表計算ソフトにある@DATEDIF関数を、Excelに移行した場合にエラーにならないようにするための関数です。
そのためExcelで使用することを想定していないのか、Excel2003や2007ではヘルプで引数を確認することができません。
関数の背景を考えると、開発の納品時など自分の手元を離れてしまうようなファイルの中では他の方法で求めるようにしていますが、使い方がとても簡単ですので便利だとは思います。
DATEDIF関数の書式は以下のようになります。
(構文)
DATEDIF(開始日, 終了日, 単位)
(単位)
第三引数の「単位」は、以下の文字列が使えます。
年数を求める場合は "Y"
月数を求める場合は "M"
日数を求める場合は "D"
開始日と終了日の年と月を無視して「日」の部分のみの差を求める場合 "MD"
(1ヶ月未満の日数)
開始日と終了日の年と日を無視して「月」の部分のみの差を求める場合 "YM"
(1年未満の月数)
開始日と終了日の年を無視して「日」の部分のみの差を求める場合 "YD"
(1年未満の日数)
一例をご紹介すると
(例1)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/5/24","Y")
これは2つの日付の間が1年に満たないので 0 が返ってきます。
(例2)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/5/25","Y")
ちょうど1年経過しているので 1 が返ってきます。
※上記の" "で囲まれた部分をセル番地に置き換えれば、
他の関数と同様にセルを使った計算が可能です。
DATEDIF関数を利用すると、
「生年月日から、年齢を求める」
「商品が発売になってからの販売年数を求める」
「入社・入会してからの年数を求める」
などに利用することができます。
また、上記を上手く組み合わせると、
「リースを開始してから何年何カ月経過したかを求める」
など、色々な場合に活用できます。
上記の「何年何カ月経過したか」を計算する場合はいくつか方法がありますが、例えば以下の計算式で求められます。
(例)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/6/25","Y")&"年"
&DATEDIF("2010/5/25","2011/6/25","YM")&"カ月"
※本画面上では2行ですが入力時は1行です。
(意味)
"2010/5/25"から"2011/6/25"までの経過年数("Y")と
文字列 "年" と
"2010/5/25"から"2011/6/25"までの1年未満の月数("YM")と
文字列 "カ月"を 結合して表示する。
という意味になります。
ついでにご紹介すると、他にもヘルプには表示されない関数があります。
NUMBERSTRING関数もその例で、数値を漢数字に置き換えて表示するものです。
(例1)
=NUMBERSTRING(1,2)
数字の 1 を 漢字の「壱」 に変換して表示します。
第一引数が 変換したい数値
第二引数が 変換方法 です。
ヘルプにない関数を利用する時には、
公開されていない引数を調べる必要があったり、
他の人とファイルを共同で利用する場合などには配慮が必要かとは思いますが、
ちょっとした業務では、面倒な計算式を組み立てなくても簡単に答えが出るものもあり、使い方次第だと思います。
これはヘルプに出てこない関数で、マイクロソフトのサポート外の関数という位置づけだと困りますので、普段、セミナーではあまりご紹介していないのですが、先日のセミナーでご質問を頂きましたので、簡単にご紹介したいと思います。
この関数はもともとLotus1-2-3という表計算ソフトにある@DATEDIF関数を、Excelに移行した場合にエラーにならないようにするための関数です。
そのためExcelで使用することを想定していないのか、Excel2003や2007ではヘルプで引数を確認することができません。
関数の背景を考えると、開発の納品時など自分の手元を離れてしまうようなファイルの中では他の方法で求めるようにしていますが、使い方がとても簡単ですので便利だとは思います。
DATEDIF関数の書式は以下のようになります。
(構文)
DATEDIF(開始日, 終了日, 単位)
(単位)
第三引数の「単位」は、以下の文字列が使えます。
年数を求める場合は "Y"
月数を求める場合は "M"
日数を求める場合は "D"
開始日と終了日の年と月を無視して「日」の部分のみの差を求める場合 "MD"
(1ヶ月未満の日数)
開始日と終了日の年と日を無視して「月」の部分のみの差を求める場合 "YM"
(1年未満の月数)
開始日と終了日の年を無視して「日」の部分のみの差を求める場合 "YD"
(1年未満の日数)
一例をご紹介すると
(例1)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/5/24","Y")
これは2つの日付の間が1年に満たないので 0 が返ってきます。
(例2)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/5/25","Y")
ちょうど1年経過しているので 1 が返ってきます。
※上記の" "で囲まれた部分をセル番地に置き換えれば、
他の関数と同様にセルを使った計算が可能です。
DATEDIF関数を利用すると、
「生年月日から、年齢を求める」
「商品が発売になってからの販売年数を求める」
「入社・入会してからの年数を求める」
などに利用することができます。
また、上記を上手く組み合わせると、
「リースを開始してから何年何カ月経過したかを求める」
など、色々な場合に活用できます。
上記の「何年何カ月経過したか」を計算する場合はいくつか方法がありますが、例えば以下の計算式で求められます。
(例)
=DATEDIF("2010/5/25","2011/6/25","Y")&"年"
&DATEDIF("2010/5/25","2011/6/25","YM")&"カ月"
※本画面上では2行ですが入力時は1行です。
(意味)
"2010/5/25"から"2011/6/25"までの経過年数("Y")と
文字列 "年" と
"2010/5/25"から"2011/6/25"までの1年未満の月数("YM")と
文字列 "カ月"を 結合して表示する。
という意味になります。
ついでにご紹介すると、他にもヘルプには表示されない関数があります。
NUMBERSTRING関数もその例で、数値を漢数字に置き換えて表示するものです。
(例1)
=NUMBERSTRING(1,2)
数字の 1 を 漢字の「壱」 に変換して表示します。
第一引数が 変換したい数値
第二引数が 変換方法 です。
ヘルプにない関数を利用する時には、
公開されていない引数を調べる必要があったり、
他の人とファイルを共同で利用する場合などには配慮が必要かとは思いますが、
ちょっとした業務では、面倒な計算式を組み立てなくても簡単に答えが出るものもあり、使い方次第だと思います。
posted by Three bit com at 10:00| Excel(エクセル)
2010年05月19日
SQLのWHERE句
つい先日SQLについて書いたところ、早速セミナーでもSQLの基本に関するご質問を頂きました。
Accessを学習し始めて最初に覚えておいた方がよいSQLというとWHERE句ではないでしょうか。
クエリのデザインビューで言うと「抽出条件」の欄に入力した部分が、SQL文のWHERE句(WHEREで始まる部分)に変換されます。
ごく簡単な例を書いてみます。
(抽出条件1)
数値型の「顧客ID」フィールドの値が 100 と等しいデータ
(WHERE句の例1)
WHERE 顧客ID = 100
(抽出条件2)
テキスト型の「顧客名」フィールドの値が文字列 花子 と等しいデータ
(WHERE句の例2)
WHERE 顧客名 = "花子"
SQL文の中で文字列データは半角の " " で囲みます。
VBAのプログラムの中で " " を使って囲む場合は " " を ' ' に修正します。
(VBAで利用する場合の例)
"WHERE 顧客名 = '花子'"
クエリのデザインビューで抽出条件を入力し、SQLビューで確認すると、WHEREに続けてどのような記載になるかを確認することができます。
SQLビューでは以下のように ( ) や テーブル名も追加されます。
(AccessのSQLビューの例)
WHERE (((顧客マスター.顧客名)="花子"));
(意味)
「顧客マスター」テーブルの中にある「顧客名」フィールドの値が、文字列 花子 と等しいデータ
意外に多いミスは半角と全角の入力ミスです。
「WHERE」や文字と文字の間に入る空白などは半角になります。
WHEREを小文字の where と書いても動きますが、
全角で WHERE と書くと動きません。
Accessの表示が初期設定で「MS Pゴシック」になっているので、全角と半角の違いが画面上で見分けにくく、スペースキーで半角に変換して入力していると、ついつい間違えてしまうことが多いようです。
「どう見ても合っていると思うのになぜかエラーになってしまう」
というような場合は、もう一度入力し直してみてください。
Accessを使っていると、グループ集計、クロス集計、マクロなどで「WHERE条件」という言い方で抽出条件を指定させる機能があります。
SQL文のWHERE句について理解しておくと、AccessのWHERE条件も入力がしやすくなることと思います。
Accessを学習し始めて最初に覚えておいた方がよいSQLというとWHERE句ではないでしょうか。
クエリのデザインビューで言うと「抽出条件」の欄に入力した部分が、SQL文のWHERE句(WHEREで始まる部分)に変換されます。
ごく簡単な例を書いてみます。
(抽出条件1)
数値型の「顧客ID」フィールドの値が 100 と等しいデータ
(WHERE句の例1)
WHERE 顧客ID = 100
(抽出条件2)
テキスト型の「顧客名」フィールドの値が文字列 花子 と等しいデータ
(WHERE句の例2)
WHERE 顧客名 = "花子"
SQL文の中で文字列データは半角の " " で囲みます。
VBAのプログラムの中で " " を使って囲む場合は " " を ' ' に修正します。
(VBAで利用する場合の例)
"WHERE 顧客名 = '花子'"
クエリのデザインビューで抽出条件を入力し、SQLビューで確認すると、WHEREに続けてどのような記載になるかを確認することができます。
SQLビューでは以下のように ( ) や テーブル名も追加されます。
(AccessのSQLビューの例)
WHERE (((顧客マスター.顧客名)="花子"));
(意味)
「顧客マスター」テーブルの中にある「顧客名」フィールドの値が、文字列 花子 と等しいデータ
意外に多いミスは半角と全角の入力ミスです。
「WHERE」や文字と文字の間に入る空白などは半角になります。
WHEREを小文字の where と書いても動きますが、
全角で WHERE と書くと動きません。
Accessの表示が初期設定で「MS Pゴシック」になっているので、全角と半角の違いが画面上で見分けにくく、スペースキーで半角に変換して入力していると、ついつい間違えてしまうことが多いようです。
「どう見ても合っていると思うのになぜかエラーになってしまう」
というような場合は、もう一度入力し直してみてください。
Accessを使っていると、グループ集計、クロス集計、マクロなどで「WHERE条件」という言い方で抽出条件を指定させる機能があります。
SQL文のWHERE句について理解しておくと、AccessのWHERE条件も入力がしやすくなることと思います。
posted by Three bit com at 10:00| Access(アクセス)
2010年05月12日
SQLの勉強
ブログのシステムが整わず、記事投稿を長らくお休みしていましたが、ようやく準備が整いましたので再開することになりました。
セミナーで頂いたご質問の紹介や、開発、IT関連ほか、色々書いていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
大分前のセミナーになりますが、AccessのSQLの学習方法についてご質問を頂いたことがあります。
ブログでもSQLについて紹介していきたいとお約束していましたし、つい先日のセミナーでも類似のご質問を頂きました。
記事投稿の再開にあたりSQLの習得に関連することに少し触れてみたいと思います。
Accessはクエリの「SQLビュー」を使えば簡単にSQL文を調べることができますので、SQLの勉強はとかく後回しにされることが多いように思います。
私自身のことを振り返ってSQLを勉強しておいて分かりやすかったことと言えば、例えばSum関数などの利用方法です。
Excelを使う時のような感覚でレコードのフィールドの一つにCount関数やSum関数の結果を表示して演算に使用したくなる場合があります。
Sum関数だけを使って合計だけを求めるのであれば、例えば以下のようなSQL文で結果が求められます。
(例)
SELECT Sum([金額]) AS 売上 FROM T_受注;
(意味)
「T_受注」テーブルから、[金額]フィールドの合計を求め、「売上」というフィールド名で表示する。
ところが、この「SELECT」の後ろに他のフィールドを追加したとします。
(間違った例)
SELECT 受注ID, 金額, [金額]/Sum([金額]) AS シェア FROM T_受注;
気持ちとしてはExcel風に
「受注IDごとに、その売上金額のシェアを求めるつもり」
なのですが、このクエリ(SQL)を実行しようとすると次のようなエラーが返ってきます。
「集計関数の一部として指定された式'受注ID'を含んでいないクエリを実行しようとしました。」
ヘルプを見ると
「指定した式を集計関数やグループ化の一部として指定せずにクエリを実行しようとしました。」というエラー解説が出てきます。
集計関数とはSumやCountのような集計を行う関数のことです。
「集計関数の一部」として利用する方法とは、
以下の[数量]や[定価]のようにSum関数の引数としてフィールド名を指定することが出来る
という意味になります。
(例)
SELECT Sum([数量]*[定価]) AS 売上 FROM T_受注;
もう一つの「グループ化の一部」として利用する場合は、
グループ化のSQL文「GROUP BY」 に続けてそのフィールド名が指定されているならば「SELECT」の後に続けて記載が可能
というものです。
(例)
SELECT 受注ID, Sum(金額) AS 売上 FROM T_受注 GROUP BY 受注ID;
(ポイント)
SELECTとGROUP BYの両方の後ろに「受注ID」が記載されています。)
Accessには、Excelと似た使い方が出来るところが沢山あり、比較対照しながら覚えると早くマスター出来ます。
この知識は業務処理を行う際に、ExcelとAccessのどちらを使った方がよいかの判断に繋がり役立ちます。
ですがクエリの難易度が上がってきた場合には、SQLの知識もあると、ExcelとSQLの違いの切り分けが出来るようになり、SQLのルールに照らして
「これは出来る」
「これは出来ない」
などの判断が素早くできるようになり、作成効率が上がってくると思います。
SQLの学習には一般にOracleの資格が利用されることが多いと思います。
エンジニアを目指される場合にはお勧めですが、Accessの作業を効率化したいだけでしたら、時間がある時にクエリのSQLビューを少しずつ見ておき、ある程度頭に入ってきたら参考書などで体系的に学習するのもよいと思います。
セミナーで頂いたご質問の紹介や、開発、IT関連ほか、色々書いていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
大分前のセミナーになりますが、AccessのSQLの学習方法についてご質問を頂いたことがあります。
ブログでもSQLについて紹介していきたいとお約束していましたし、つい先日のセミナーでも類似のご質問を頂きました。
記事投稿の再開にあたりSQLの習得に関連することに少し触れてみたいと思います。
Accessはクエリの「SQLビュー」を使えば簡単にSQL文を調べることができますので、SQLの勉強はとかく後回しにされることが多いように思います。
私自身のことを振り返ってSQLを勉強しておいて分かりやすかったことと言えば、例えばSum関数などの利用方法です。
Excelを使う時のような感覚でレコードのフィールドの一つにCount関数やSum関数の結果を表示して演算に使用したくなる場合があります。
Sum関数だけを使って合計だけを求めるのであれば、例えば以下のようなSQL文で結果が求められます。
(例)
SELECT Sum([金額]) AS 売上 FROM T_受注;
(意味)
「T_受注」テーブルから、[金額]フィールドの合計を求め、「売上」というフィールド名で表示する。
ところが、この「SELECT」の後ろに他のフィールドを追加したとします。
(間違った例)
SELECT 受注ID, 金額, [金額]/Sum([金額]) AS シェア FROM T_受注;
気持ちとしてはExcel風に
「受注IDごとに、その売上金額のシェアを求めるつもり」
なのですが、このクエリ(SQL)を実行しようとすると次のようなエラーが返ってきます。
「集計関数の一部として指定された式'受注ID'を含んでいないクエリを実行しようとしました。」
ヘルプを見ると
「指定した式を集計関数やグループ化の一部として指定せずにクエリを実行しようとしました。」というエラー解説が出てきます。
集計関数とはSumやCountのような集計を行う関数のことです。
「集計関数の一部」として利用する方法とは、
以下の[数量]や[定価]のようにSum関数の引数としてフィールド名を指定することが出来る
という意味になります。
(例)
SELECT Sum([数量]*[定価]) AS 売上 FROM T_受注;
もう一つの「グループ化の一部」として利用する場合は、
グループ化のSQL文「GROUP BY」 に続けてそのフィールド名が指定されているならば「SELECT」の後に続けて記載が可能
というものです。
(例)
SELECT 受注ID, Sum(金額) AS 売上 FROM T_受注 GROUP BY 受注ID;
(ポイント)
SELECTとGROUP BYの両方の後ろに「受注ID」が記載されています。)
Accessには、Excelと似た使い方が出来るところが沢山あり、比較対照しながら覚えると早くマスター出来ます。
この知識は業務処理を行う際に、ExcelとAccessのどちらを使った方がよいかの判断に繋がり役立ちます。
ですがクエリの難易度が上がってきた場合には、SQLの知識もあると、ExcelとSQLの違いの切り分けが出来るようになり、SQLのルールに照らして
「これは出来る」
「これは出来ない」
などの判断が素早くできるようになり、作成効率が上がってくると思います。
SQLの学習には一般にOracleの資格が利用されることが多いと思います。
エンジニアを目指される場合にはお勧めですが、Accessの作業を効率化したいだけでしたら、時間がある時にクエリのSQLビューを少しずつ見ておき、ある程度頭に入ってきたら参考書などで体系的に学習するのもよいと思います。
posted by Three bit com at 10:00| Access(アクセス)
2009年03月30日
PowerPointのVBA
セミナー時のデモンストレーションでPowerPointやExcelを使うことが多いのですが、セミナーの内容とは別にプレゼンテーションで使った機能などについてご質問を頂くことも少なくありません。
例えば、PowerPointで「形式を選択して貼り付け」を記録しようとしても、
「書式なしテキスト」
と
「書式付きテキスト」
の違いを記録することができません。
テキストボックス内で文字列をコピー&貼り付けするときに、コピー元の書式を維持するか、維持しないかを指定してスライドを作成したいケースは多いと思います。
簡単なVBAですのでご紹介します。
Sub 書式付きコピー()
ActiveWindow.Selection.TextRange.PasteSpecial ppPasteRTF
End Sub
Sub 書式無しコピー()
ActiveWindow.Selection.TextRange.PasteSpecial ppPasteText
End Sub
引数 ppPasteRTF は書式付きテキストを意味し、ppPasteTextが書式なしテキストになります。
マクロを作成後にツールバーに登録しておき、マクロのファイルを開いた状態で作業を行うと、他のプレゼンテーションでも利用することができます。
VBAもExcelでもAccessでもよいのですが、何か1つ出来るようになると、WordやPowerPointでもちょっとした便利なツールを作成することができますので便利ですね。
例えば、PowerPointで「形式を選択して貼り付け」を記録しようとしても、
「書式なしテキスト」
と
「書式付きテキスト」
の違いを記録することができません。
テキストボックス内で文字列をコピー&貼り付けするときに、コピー元の書式を維持するか、維持しないかを指定してスライドを作成したいケースは多いと思います。
簡単なVBAですのでご紹介します。
Sub 書式付きコピー()
ActiveWindow.Selection.TextRange.PasteSpecial ppPasteRTF
End Sub
Sub 書式無しコピー()
ActiveWindow.Selection.TextRange.PasteSpecial ppPasteText
End Sub
引数 ppPasteRTF は書式付きテキストを意味し、ppPasteTextが書式なしテキストになります。
マクロを作成後にツールバーに登録しておき、マクロのファイルを開いた状態で作業を行うと、他のプレゼンテーションでも利用することができます。
VBAもExcelでもAccessでもよいのですが、何か1つ出来るようになると、WordやPowerPointでもちょっとした便利なツールを作成することができますので便利ですね。
posted by Three bit com at 10:00| PowerPoint(パワーポイント)
2009年03月19日
アドインの作成
Excel(エクセル)の[ツール]メニューに表示される[アドイン]を作成するのにはどうしたらよいか、ご質問を頂くことがあります。
作成方法は、
まずアドインとして利用したいFunctionを作成します。
このブックを保存する際に、ファイルの種類として「アドイン」を指定します。
アドインは、名前を付けて保存のダイアログの「ファイルの種類」覧の一番下に表示されます。
Microsoft Office Excel アドイン (*.xla)
保存するファイル名がアドインに表示される名前になりますので、分かりやすい名前を付けておきます。
Excelを再起動します。
[ツール]メニューから[アドイン]を選択すると、上記で保存したファイルの名前がアドイン名として表示されます。
利用したいアドイン名のチェックボックスをクリックして「OK」ボタンをクリックします。
ワークシート内で作成済みのFunctionを利用することが出来るようになります。
作成方法は、
まずアドインとして利用したいFunctionを作成します。
このブックを保存する際に、ファイルの種類として「アドイン」を指定します。
アドインは、名前を付けて保存のダイアログの「ファイルの種類」覧の一番下に表示されます。
Microsoft Office Excel アドイン (*.xla)
保存するファイル名がアドインに表示される名前になりますので、分かりやすい名前を付けておきます。
Excelを再起動します。
[ツール]メニューから[アドイン]を選択すると、上記で保存したファイルの名前がアドイン名として表示されます。
利用したいアドイン名のチェックボックスをクリックして「OK」ボタンをクリックします。
ワークシート内で作成済みのFunctionを利用することが出来るようになります。
posted by Three bit com at 10:00| Excel(エクセル)
2009年03月09日
2007との違い
Excel(エクセル)2003と2007ではユーザインターフェースが変わりました。
ですが、VBA(マクロ)の作成に関してはほぼ同じと考えてよいと思います。
Excel2003で作成したほとんどのコードが問題なく2007で利用できますし、2007特有の機能を利用しない限りは2007の標準モジュールはそのまま2003で利用することができます。
開発環境のVBEのインターフェースにも変更はありませんので、開発時にはスムーズに移行できると思います。
Excel2003との違いで覚えておきたい2007のポイントを2つご紹介します。
1)開発タブの表示
2007では初期設定ではマクロの作成関連メニューがリボンに表示されません。
マクロ関連メニューを表示するには、
Officeボタンをクリックし、右下に表示される「Excelのオプション」をクリックします。
オプションのダイアログが表示されますので、「基本設定」の「Excelの使用に関する基本オプション」より
「[開発]タブをリボンに表示する」にチェックをいれます。
Excel2003のVisual Basicツールバーと類似のメニューが表示されます。
2)保存時のファイル形式
2007ではマクロを含まないファイルとマクロを含むファイルではファイル形式が異なります。
名前を付けて保存する際のファイル形式として「Excelマクロ有効ブック」 を指定してください。
社内で2003と2007の両方を利用している場合には、2003で開発したものを2007で動作確認する方がデバッグは楽なように思います。
利用環境に合わせて開発時から使い分けをした方がよいかも知れませんね。
ですが、VBA(マクロ)の作成に関してはほぼ同じと考えてよいと思います。
Excel2003で作成したほとんどのコードが問題なく2007で利用できますし、2007特有の機能を利用しない限りは2007の標準モジュールはそのまま2003で利用することができます。
開発環境のVBEのインターフェースにも変更はありませんので、開発時にはスムーズに移行できると思います。
Excel2003との違いで覚えておきたい2007のポイントを2つご紹介します。
1)開発タブの表示
2007では初期設定ではマクロの作成関連メニューがリボンに表示されません。
マクロ関連メニューを表示するには、
Officeボタンをクリックし、右下に表示される「Excelのオプション」をクリックします。
オプションのダイアログが表示されますので、「基本設定」の「Excelの使用に関する基本オプション」より
「[開発]タブをリボンに表示する」にチェックをいれます。
Excel2003のVisual Basicツールバーと類似のメニューが表示されます。
2)保存時のファイル形式
2007ではマクロを含まないファイルとマクロを含むファイルではファイル形式が異なります。
名前を付けて保存する際のファイル形式として「Excelマクロ有効ブック」 を指定してください。
社内で2003と2007の両方を利用している場合には、2003で開発したものを2007で動作確認する方がデバッグは楽なように思います。
利用環境に合わせて開発時から使い分けをした方がよいかも知れませんね。
posted by Three bit com at 10:00| Excel(エクセル)
2009年02月27日
パラメータクエリ
Accessのパラメータクエリを実行する際に、パラメータ入力のダイアログボックスで何も条件を入力しないでOKボタンを押すと、レコードは何も表示されません。
ユーザーの気持ちとしては「無条件」なので「全データが表示される」ことを期待すると思いますが、パラメータクエリでは条件は基本的には指定しなければ正しく実行されません。
パラメータクエリで条件入力をしなかった場合に、全データが表示されるようにする方法があります。
例えば、「商品」フィールドの抽出条件欄に以下のようなパラメータを入力したとします。
[商品名を入力してください。]
「商品」フィールドの抽出条件2行目にあたる「または」に以下のように入力します。
[商品名を入力してください。] Is Null
Is Null は小文字で入力しても認識されますが、]の右側に来るスペースと、IsとNullの間のスペースは半角で入力する必要があります。
また、Is の入力は省略をすることができませんので注意が必要です。
作成時にパラメータクエリを作成すると本番運用前の動作確認時にもいちいち条件を入力しなければならず面倒だと感じることがあります。
そんな場合にも知っておくと便利ですね。
ユーザーの気持ちとしては「無条件」なので「全データが表示される」ことを期待すると思いますが、パラメータクエリでは条件は基本的には指定しなければ正しく実行されません。
パラメータクエリで条件入力をしなかった場合に、全データが表示されるようにする方法があります。
例えば、「商品」フィールドの抽出条件欄に以下のようなパラメータを入力したとします。
[商品名を入力してください。]
「商品」フィールドの抽出条件2行目にあたる「または」に以下のように入力します。
[商品名を入力してください。] Is Null
Is Null は小文字で入力しても認識されますが、]の右側に来るスペースと、IsとNullの間のスペースは半角で入力する必要があります。
また、Is の入力は省略をすることができませんので注意が必要です。
作成時にパラメータクエリを作成すると本番運用前の動作確認時にもいちいち条件を入力しなければならず面倒だと感じることがあります。
そんな場合にも知っておくと便利ですね。
posted by Three bit com at 10:00| Access(アクセス)
2009年02月20日
主キーと複合キー
Accessテーブルのデザインビューで主キーを設定する場合、ツールバーから主キーボタンを押して設定を行います。
主キーは2つのフィールドに対しても設定することができます。
1つのフィールドだけではレコードを一意に特定することが出来ない場合に、複合キーとして2つ以上のフィールドをペアで主キーにします。
作業手順は、デザインビューで複合キーにしたいフィールドをCtrlキーを押しながら全て選択します。
Ctrlキーを押すと離れたところにあるフィールドを選択することができます。
複数のフィールドを選択後にツールバーから主キーを選択すると、複合キーとして設定することができます。
注意事項としては複合キーを設定すると、データ量が多くなってくるとパフォーマンスが落ちる場合があります。そのテーブルを使った将来的な利用状況なども想定して複合キーを設定するか、あるいは別途主キーとなるフィールドを作成するか検討することをお薦めします。
主キーは2つのフィールドに対しても設定することができます。
1つのフィールドだけではレコードを一意に特定することが出来ない場合に、複合キーとして2つ以上のフィールドをペアで主キーにします。
作業手順は、デザインビューで複合キーにしたいフィールドをCtrlキーを押しながら全て選択します。
Ctrlキーを押すと離れたところにあるフィールドを選択することができます。
複数のフィールドを選択後にツールバーから主キーを選択すると、複合キーとして設定することができます。
注意事項としては複合キーを設定すると、データ量が多くなってくるとパフォーマンスが落ちる場合があります。そのテーブルを使った将来的な利用状況なども想定して複合キーを設定するか、あるいは別途主キーとなるフィールドを作成するか検討することをお薦めします。
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